
こんにちわ「現金化の達人」管理人の黒田です。
「現金なやつ・人」という言葉。
一見おかしな日本語のようにも見えますが、「聞いたことがある」または「意味は知らない」という方も多いと思います。
この記事では「現金なやつ・人」の意味や、言葉の由来、類義語、例文などについてまとめました。
目次
現金なやつ・人の意味
現金なやつとは、自分にとって得かどうかを判断して、考え方や行動、態度を変える(決める)人のことです。
端的に「損得勘定で物事を判断する人」という意味です。
悪い意味?
損得勘定では動かないことが美徳とされる世の中において、「現金なやつ」は決して褒められたものではなく、悪い意味で使われる言葉です。
「現金なやつ」とは意味が異なりますが、いわゆる「自己中なやつ」とも捉えれるからです。
ただし気心の知れた間柄の人に「現金なやつだな」という場合や、可愛げのある人に対していう場合は、冗談や笑い話で済むこともあります。
「現金なもので…」や「現金な話で…」という使われ方もありますが、現金なやつが話題に登場する時に使われる表現です。
「現金なやつ」の例
損得勘定を全くしない人などほとんどいないと思いますが、考え方や態度の変化があからさますぎる場合に「現金なやつだ」と使われることがあります。
例えば
- お小遣いがもらえる時だけお手伝いをする子供
- 目の前にいる男性がお金持ちと知った時だけ興味を示す女性
- おやつがもらえると分かった時だけなついてくる犬
などが「現金な人」に当たります
日常において、多少なりとも損得勘定による判断をしてしまうこともあるとは思いますが、相手への礼節を欠かさないことが重要です。
相手に悟られないよう、または悪い印象を与えることのないように現金な態度を取れる人は、世渡り上手と言えるかもしれません。
支払い方法の意味ではない
俗に現金でしか支払わないことを「現金主義」という人もいますが、「現金なやつ」は現金払いしかしない人のことではありません。
「現金主義」と言うとクレジットカードや電子マネーよりも、決済手段として現金が一番信用できるといったニュアンスになります。
現金なやつの語源・由来
「現金なやつ」の現金は言葉の通り、お金のことですが、語源や由来は江戸時代(1600年代半ば)の関西地方から来ています。
後払い(ツケ)によるモノの取引が多かった江戸時代に、その場で現金払いをしてくれるお客は、商人にとってありがたい存在でした。
当時の商人は、取引相手が現金をもっているかどうかで態度が変わったことから、損得勘定で態度をコロッと変える人のことを「現金なやつ」と呼ぶようになったとのことです。
お金の両替制度が生まれたのもこの時代ですが、当時のお金は「現銀(げんぎん)」と呼ばれ、現金と呼ぶようになったのは明治時代になってからです。
現金なやつ・人の同義語・類義語(言い換え)
「現金なやつ・人」の同義語・類語には、以下のような言葉があります。
- お調子者
- 打算的な人
- ちゃっかり者
- モノをもらう時だけ愛想がいい
「現金なやつ・人」では分かりづらくても、別の言葉に言い換えると分かりやすいという人も多いでしょう。
ここでは「お調子者」「打算的な人」「ちゃっかり者」の3語を挙げましたが、言葉から受ける印象は人それぞれです。
「現金な人」を英語で言うと?
「現金な人」を英訳した場合、一番適切と思われるのは
mercenary(報酬目当ての、金銭ずくの)
という単語です。
「商人」は英語でmerchant(マーチャント)と言うので、言葉のつながりが見えますね。
例文は以下になります。
He's a mercenary devil.(あいつは現金なやつだ。)
参照:mercenary とは 意味・読み方・表現 | Weblio英和辞書
ちなみに「現金な」の韓国語訳は「현금의(hyeongeum-ui)」となります。
現金なやつ・人の例文(使い方)
「現金なやつ・人」を使った例文を3つ挙げました。
好きでもない上司にゴマを擦るなんて現金なやつめ
関わりたくない相手でも、その人から気に入ってもらえることで利益を得ようとする状況です。
自分の気持ちを押し殺すことが必要なタフなパターンですね。
残業を手伝った代わりに飯を奢ってもらうなんて、現金なやつだな
自分からの施しに対して、何かしらの見返りを求めるパターンです。
現金な人が全くの無償で行動をすることはほとんどありません。
現金なやつだと思ってたお前がまさか無償で人助けをするなんてな…
現金なやつは常に自分にとって得になるかどうかで行動を決めるので、無償で人助けをすることは珍しいです。
現金な人が人助けをするのは、自分にとってもメリットがあるからというパターンが多いと思います。
まとめ
現金なやつ・人とは、自分にとって得があるかどうかで考え方や行動、態度を変える(決める)人のことです。
時には誰でも損得勘定で動くことはあると思いますが、自分のことだけを考えるのではなく、相手への礼節を欠くことのないようにしましょう。
現金な人は目先の利益を得ることはできますが、「目の前にいる相手は自分の鏡」といった格言があるように、長い目で見ると損となることも多いでしょう。